◆ビーンズサラダ

　最近ちょっと料理づいている。キッチンの不良在庫食材を見ると、なんとかしなくちゃと闘志が湧いてくる。数日前もワカメ、干し椎茸、茶樹きのこ、パスタなどの乾物を入れている大きな籠の底にいくつかの豆の袋を発見。使いかけの袋はどれも輪ゴムで止めてあり、みな中途半端な量が残っている。
　そうしたら、新聞配達の少年が集金の際にくれた「毎日婦人」に天啓のように「いろんなお豆のサラダ」のレシピが載っていた。つくり方も簡単。
　要するに大豆やひよこ豆、白花豆、緑豆、レンズ豆などを茹で、それにタマネギとパセリのみじん切り、ニンジンとキュウリのサイの目切り（１センチ角程度）を合わせ、ドレッシングで和えればいいのだ。
　夜、とりあえず大豆、黒豆、小豆をそれぞれボールにあけ、水に浸しておいた。明日は休みだから本でも読みながらコーヒーでも飲みながら、ゆっくり優雅にこの三種の豆を茹でよう。が、朝起きたら、何だかめんどうになってビタクラフトの大鍋で全部いっぺんに茹でることに。
　豆が煮え立ったら火を弱くして鍋の蓋は少しずらしておく。茹で時間は30分。少し硬めに茹でるのがコツらしい。種類によって茹で時間に差が出るかと思ったら、どれもおいしく煮えていた。ただし、手を抜いた分、大豆が黒豆のせいでちょっと黒ずんでしまった。そうでした。料理の見場とうまさはちょっとした手間が決め手なのです。それから、思ったより大量の茹で豆ができてしまったので、全部いっぺんに使うのは無理みたい。
　硬めに茹でたニンジンとキュウリ、パセリ、タマネギを混ぜる。ドレッシングは「菜種油、酢、塩、コショウで」となっていたが、手抜きに徹して百円均一のイタリアンドレッシングと塩で仕上げ。残った茹で豆は冷凍庫で保存。カレーやシチューに入れてもよさそう。
　器に盛ってみたら大豆の黒ずみも気にならない。パセリやニンジン、キュウリが色合いをカラフルにしてくれる。
　さっそく食べてみた。歯ごたえもよく、けっこういける。いろんな豆でやってみると楽しそう。それにヘルシー。大根、ピーマン、パプリカなどありあわせの野菜を用いてもいい。
　問題はサラダの食べ方。箸で具を一つずつ摘まむか、フォークやスプーンで掬うか……。小皿の縁に口をつけてかっこむのも一方かも。
　で、自己評価は星二つ。なにしろ、手抜きだからね。

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