◆きつね丼

　いつも安売りのときに油揚を買い込み、２枚ずつラップで包んで冷凍しておく。この油揚が重宝で、実にさまざまな料理に使われることになる。
　ただ、さすがにパターンが決まってきて、飽きがきてしまう。で、いろいろなレシピに目を通す際、「油揚」が使われているかどうかもポイントになるのだ。
　これは、モロに油揚である。
　材料（２人分）は、油揚２枚、ゴボウ50グラム、糸ミツバ1/4束、卵２個、ダシ、醤油、ミリン、刻みノリ、粉ザンショウを適量。

　作り方は、まず、油揚に熱湯をかけて油抜きをして、４センチ幅に切る。
　ゴボウはささがきにして、水でさらした後に下ゆでをする。
　フライパンにダシをカップ７分目、醤油大さじ２、ミリン大さじ半分、それに油揚とゴボウを加えて中火で煮る。
　卵を溶いて、１センチに切った糸ミツバを入れて、フライパンの煮汁が３分の１程度に煮詰まったところで、全体に回しかける。
　卵が半熟状になったところで火を止めて、蓋をして蒸らす。
　丼にご飯を盛り、その上に乗せて、刻みノリと粉ザンショウをかけて、出来上がり。

　卵丼のヴァリエーションで、シンプルだけどけっこう「イケました」。とくにゴボウの独特の味と、半熟卵と油揚の食感が相俟って、なかなかに良いのである。
　ただ、この淡泊さに関しては好き嫌いが出るかもしれない。シイタケやタマネギを入れてコクを出すという方向に進みたがる人と、敢えてこのままの淡さを好む人と。
　私は、これはこれで美味しく食べたので、星は２つ半。

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