◆なんちゃって酢豚

　テレビを見ていたら、教育テレビの「きょうの料理」でグッチ裕三氏がいくつか料理を披露していた。そのなかで興味を惹いたのが、この「なんちゃって酢豚」である。
　私も酢豚は好きなのだが、豚肉を揚げるのが億劫なため、ほとんど家では作らない。たまに、半ばインスタントに近い酢豚のもと（肉などがすでに入っていて、あとは野菜と炒めるだけ）を使ったことがあるぐらいだ。
　とにかく時間を要せず、実に簡単、というのがグッチ氏のモットーらしいから、どれどれしっかりとメモを取りながら、見ることにしよう。

　材料（２人分）は、豚バラ肉150グラム、タマネギ1/2個、ピーマン１個、赤ピーマン１個、エリンギ２本。
　これに合わせ調味料を準備する。作り方は、黒酢大さじ１、酢大さじ１、砂糖大さじ１、トマトケチャップ大さじ１、みりん大さじ１、顆粒チキンスープの素大さじ１、水大さじ１。これらをよく混ぜておく。
　で、作り方だが、まずは豚肉を３〜４センチに切り、塩コショウで下味をつけ、カタクリ粉を両面にまぶす。全体にまぶすには、大きな皿に広げてやったほうが楽である。
　タマネギは３〜４センチ角、ピーマン２種は２〜３センチ角、エリンギは縦横半分に切って、さらに縦に２〜３ミリの厚さで切る。
　フライパンに油大さじ１を入れて熱し、そこに豚肉を並べて入れる。中火で両面を焼く。バラ肉なので、カタクリ粉をまぶしてあっても、けっこう油が出てくる。
　豚肉の色が変わったところで、野菜を入れて、一緒に炒める。
　野菜がしんなりしたきたら、合わせ調味料を。材料とよくなじませるのだが、ここであまり時間をかけないほうがいいようだ。
　これで、できあがり。

　確かに、かなり簡単である。
　お味は、というと、なかなか酢豚してますよ。豚肉が薄いだけに、短時間で炒められていて、ほどよく焦げたところも良い食感となっている。
　調味料も、黒酢をまぜているせいか、コクが出ていて、なかなかだ。
　ただ、マイナス点もある。まず、赤ピーマンが肉厚だからだろう、いまひとつ調味料がなじんでいない。ニンジンでもよかったかもしれないな。
　それから、これはグッチ氏の料理はたいていそうなのだが、とにかく油っぽい。見た目以上に、口の中に油が残る感じがある。時間をかけず、ある程度の味となると、やはり油に頼らざるをえないのか。
　今回は、好きな酢豚で、そこそこのお味、なおかつ簡単ということで高得点かと思いきや、減点もあったので、星２つです。

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