◆サケ飯

　昼食をとりにいった定食屋さんに置いてあった女性誌をぺらぺらと繰っていたら、簡単にできるレシピがいくつか載っていた。「簡単に作れる」とかの言葉に敏感に反応するのは情けないが、そこに掲載されていた写真がこれまた美味しそうなんです。とくに、「サケ飯」。薄紅色が散らされたご飯と漬物、それに汁椀が並んでいて、食事中だというのに食指が動いてしまった。
　メモ帳を持っていなかったので、とにかく頭にたたき込んで、帰宅後、すぐさま作ってみた。
　材料は、お米２合に塩サケ一切れ、タラコ一腹、これだけである。塩サケは中塩ぐらいで、あまり塩辛くないものがいい。
　お米をといで、普通に水を入れて、上にサケとタラコを乗せる。これではあまりに芸がないので、私は昆布を５センチ幅に切って一緒に乗せておいた。
　あとは30分ほどつけておいて、炊くだけである。
　ご飯はトルマリン土鍋を使っているので、炊くまで30分、蒸らしに15分、合わせて45分がかかる。けっこう、これが大変なんですよ。何しろ、ずっと付いてないといけないからね。
　蒸らした後、蓋を開けて、まず昆布を取り出す。次に、サケをほぐすのだが、皮と骨を取り除いておく。ヘラでサケの身とタラコを崩して、ご飯と混ぜ合わせる。これで、完成だ。
　これでも、あまりに料理というのに程遠いので、買い込んであったウドを薄く切ってキンピラに。胡麻油で炒めた後に酒と出し汁、醤油で味付けをしたもの。
　サケ飯を茶碗に盛り、漬物とキンピラとともに食卓に出してみた。
　うん、適度な油分とタラコの塩味が効いていて、なかなかの美味である。漬物にご飯、キンピラにご飯と交互に口に入れて、あっという間に一膳目は消え失せてしまった。
　というわけで、今回は珍しく星３つ。

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