◆さつま芋オレンジジュース煮

　最近、家人が毎週買っている雑誌に「仏教を歩く」（朝日新聞社）がある。なかの連載記事「典座（てんぞ）さんの食べる仏教」（藤井宗哲・藤井まり）は、けっこう役に立ち、いろいろ試しているのだ。
　典座というのは、禅宗で寺の食事係のこと。とくに曹洞宗では、大事な役職だそうである。で、著者は鎌倉のお寺の住職夫婦。毎回、いろいろと精進料理を紹介してくれている。
　今回の号（「法然」の特集）に載っていたのが、この「さつま芋オレンジジュース煮」。要はさつま芋をオレンジジュースで煮るだけのこと。とても料理とは言えないようなものだけど、試してみることに。
　分量としては、さつま芋（中１本）に対してオレンジジュースが２カップ、それに水を１カップ。
　まずは、さつま芋の皮を剥いて乱切り、水にさらす。
　オレンジジュースと水をナベに入れ、さらしたさつま芋も入れて中火にかける。沸騰した後、15分ほど煮込むだけ。

　甘さと酸味とがうまいこと混じり合って、なかかな美味しくできた。
　よく考えてみると、以前、さつま芋のレモン煮というのをやったことがあったっけ。レモンをスライスして、さつま芋と水と一緒に煮込む。とろとろになるまで煮ると、かなり変わった、でも、美味しいお芋になる。
　さつま芋の甘さは柑橘類の酸っぱさに合うのかもしれない。
　さて、このオレンジジュース煮。おかずとして紹介されていて、確かに、それもヘンじゃないけど、おやつとしてもイケるかも。
　さつま芋というは、毎冬、野菜ケースの底に残ってしまう代物なので、利用法を編み出さないことには困ってしまうのだ。その意味でも、レパートリーのひとつに加えておこう。
　というような、いろいろな要素も採点基準に含めるということで、大サービスの星二つ半。

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