「あなたがたは、いのちの言葉を堅く持って、彼らの間で星のようにこの世に輝いている。」(ピリピ２・15下）

　五本の指と手のひらでもって何を握りしめるのか。それはイエス様です。いのちの言葉であるイエス様をしっかりと握りしめるのです。
　私の戦前愛読した本にスタンレ−・ジョ−ンズの『印度途上の基督』という本がありました。金井為一郎先生の訳でありましたが、後に新訳が出ました。この本を改めて読んでみて青年時代の私が如何にこの本から影響を受けていたか、そしてそれが如何に今日の私の一部になっているかという事に気づいて驚いたのであります。
　一例をひくと、「インドのような宗教的な国に来てキリスト教を説こうとしても百万言費やしても論争を巻き起すだけでなんの実りもない。しかしイエス・キリストご自身を語るならば多くの人を彼のもとに連れてくることが出来る。そして事実、東洋人にとっても西洋人にとっても必要なのはイエス・キリストであってキリスト教ではない」。こういうことを既に80年前に言っているのですね。
　そうです。宗教ではないのです。必要なのはイエス・キリストの人格です。この方の言葉を聞き、この方の霊に触れ、この方を信じ、この方を宿し、この方の足跡に従い、この方の品性をまねび、この方の来られる日を待つ、これだけです。
　絶対赦しの信仰、聖霊の能力、聖霊の品性、信仰のノウハウ、生活のノウハウ、神様の愛、これら六つの分野に信仰をよく働かせるのです。それぞれ実際面を小さく細分化して、一日一項目、やさしい所から追求する、そのようにしてイエス様をしっかりと握るのです。そして、どうぞ日々「星のようにこの世に輝」くあなたであってください。