11月中旬、東京都立川市の国営昭和記念公園に行った。
　写真は咲き乱れるサザンカ（山茶花）。
　その淡紅色は妖艶なほどで、地面に花びらがびっしりと散っているのがなんともなまめかしかった。
　ふと気づいた。
　サザンカの花の下に数人の人間がもぐりこみ、ゴソゴソとなにやらしているではないか。
　う〜む、怪しい。

　2枚目の写真が、その様子を写したもの。
　もっと人間の配置がわかるような構図でずばり撮りたかったのだが、さすがに筆者も遠慮した。
　やや離れた場所から情景を写したのである。
　じつは、サザンカの花の下で、カメラマンが女性モデルの撮影をしていたのだ。そばで撮影助手が反射鏡をかまえていた。

　モデルとカメラマンと助手の三人である。広告関連の撮影ならもっと大がかりなはず。
　おそらく雑誌の表紙やグラビアページなどの撮影であろう。
　それとなく観察して、筆者は、
「咲き誇るサザンカの花の下でうずくまる若い女性」
　の構図で写真を撮ろうとしていると理解した。
　まあ、それはそれでよい。

　しかし、ここで妄想が生じる。
　せっかくこれほど妖艶なサザンカではないか。しかも、地面には花びらが絨毯のように敷き積もっているではないか。
　ここはぜひ、ヌードにしてもらいたい。
　ポーズは卑猥であればあるほどよい。
　場合によっては大股びらきもよかろう。
　地面に敷かれたサザンカの花びらの上に、淫猥な姿勢で横たわる全裸の女。しかも、体の上にはサザンカが咲き誇っているのである。
　う〜ん、ゾクゾクするなぁ。
　まさに官能的な写真になるであろう。

　しかし、公園内で真っ昼間、ヌード撮影などをしていたらたちまち係員が駆けつけてくるのは確実である。
　妄想は妄想でとどめておくしかない。残念だが。

　さて、昭和記念公園には紅葉と黄葉を期待して行ったのだが、紅葉も黄葉もまだほんの一部だった。
　それどころか、公園内の「日本庭園」の池では、亀が甲羅干しをしていた。
　写真は、甲羅干しをしている亀。
　11月中旬というのに、亀が甲羅干しをするほどのあたたかさだった。
　ことし（2011年）は紅葉や黄葉がおくれているはずである。